令和3年9月定例会報告 ~一般質問~

 8月に長雨が続いたこともあり、今年は比較的、暑さが控えめな夏となりましたが、それでも過去5年のデータを見る限り、6~9月の気温は真夏日、猛暑日ともに増加傾向にあるというのが実際のところです。
 台風災害の激甚化や線状降水帯の多発、ゲリラ豪雨の増加といった気象上の懸念だけでなく、年間を通じた気温上昇もまた、地球温暖化の深刻化による“目に見える危機”として、今や私たちの命と健康を脅かしつつあるのです。

 市民利用にも供される学校の体育館に空調の整備が進められていることは、市民スポーツにおける安全確保の観点からも意義が大きい一方で、冷房使用が不可能な屋外スポーツでの熱中症の発生をどう予防するかが、今後の大きなカギになるものと考えています。
 感染症まん延状況による年間スケジュールへの影響等を踏まえつつ、屋外スポーツを通じた健康づくりに引き続き安心して取り組んでいただけるよう、今回はそのあり方を市民の皆さまとどう共有していくのかをテーマに、一般質問を行いました。


1.空調利用による熱中症防止が不可能な屋外スポーツの熱中症リスクから市民の命と健康をどう守るのか
(1)温暖化による気候変動が年々進行する中で、屋外スポーツによる熱中症リスクをどう認識しているか
(2)暑さ指数と熱中症予防運動指針を市民に正しく理解してもらうための啓発に、どう取り組んでいるか
(3)熱中症警戒アラートの周知は、熱中症予防運動指針に基づく市民の実際の行動変容に結び付いているか
(4)気候変動の影響等から、本市において安全に屋外スポーツを行えるシーズンは現時点で何月から何月までと考えるか
(5)屋外スポーツの市内の各団体の年間スケジュールは、熱中症予防の観点から安心・安全に取り組める時期となっているか
(6)「厳重警戒」以上の日が更に増加する可能性を踏まえ、屋外スポーツの熱中症リスクから市民の命と健康をどう守るか


 健康未来部担当部長の答弁は、「すべての団体が熱中症リスクの低い時期に大会等を開催することは難しい状態」であると説明したうえで、熱中症対策を適切に講じた施設利用をお願いするほかない苦しい実情に理解を求める内容にとどまるものでしたが、熱中症アラートにおける「厳重警戒」以上の日が、「今後さらに増加する可能性が考えられる」との見解は一致しました。
 9月定例会で購入予算を議決した三菱グランド等、屋外スポーツ施設全般の総合的な活用の議論が、今後のより柔軟な日程確保にもつながるよう、引き続き提言してまいります。