令和3年6月定例会報告 ~一般質問~

 令和3年第2回定例会(6月定例会)が終わりました。
 条例案件(制定1件・改正3件)、補正予算(2件)、市道認定、財産の取得、人事の同意、意見書(1件)と、上程議案はすべて可決されました。

 一般質問は、ひさしぶりに2つのテーマを取り上げました。1つは職員採用の今後、もう1つはコロナ禍での選挙です。
 まず1番目からご報告していきます。


1. 今後の社会変化を踏まえた人材確保の方向性について

(1)社会状況の変化に伴う人材確保への影響について、これから予想される諸課題をどのように整理しているか
(2)若年層の人口減少やコロナ禍を踏まえ、募集及び選考時期等の間口を更に広げることについて、どう考えるか
(3)インターンシップの現状について、仕事の魅力とやりがいをどう伝え、人材確保にどうつながっているのか
(4) 就職・転職市場で主体的、積極的に選ばれる魅力ある仕事として、より幅広い層の人材にどうPRしていくのか


 ポイントとなった答弁は2つです。 まず(1)では、今後も続く国全体の人口減少とそれに伴う民間との人材獲得の競合等、これから高い確度で現実化することが予測される懸念について、危機感は概ね共有できていることが分かりました。そのうえで、(2)に対して市長は、一般的に「公務員試験」と呼ばれるペーパーテストを近隣他市に先駆けて廃止したこと、選考試験そのものも年3回に増やし、従来は4月1日のみだった採用(入庁)日を7月1日と10月1日にも拡大したことを挙げ、年間を通じた積極的な採用に取り組んでいると述べました。
 宮下はこれに対し、いずれの採用日も選考は春夏までの実施となっている点を念頭に、より幅広い人材に手を挙げてもらえるよう、秋冬以降にも試験を行うことを改めて求めたところ、「平成28年度から基本的に年3回、令和元年度は年明けにも実施し、年4回行っている。欲しい人材に合わせて年3回、例外的には年4回と行っており、実質的に通年採用をやっているようなものと認識している」旨、企画政策部長より再答弁がありました。

 今のところ大府市の職員採用試験の倍率はまだ高い水準を維持しているものの、2030年には地方公務員の充足率が一般市でも90%を切るとの予測が出ており、状況はすでに予断を許さないフェーズに入りつつあります。年明けに4回目の選考試験を実施したのもあくまで「例外的」と企画政策部長が答弁で認めているとおり、例年のスケジュールとして行っているわけではないことから、これからも応募者数や就職・転職市場の動向を俯瞰的に分析しつつ、制度的にも柔軟な対応をご検討いただきたいところです。
 最後に、いわゆる「働き方改革」が叫ばれる中での今後の民間との人材獲得競争について、育児や介護などをパートナー、家族とともに支え合うことと両立できる働き方が当然の前提となる旨を意見として申し述べました。

 そして、2番目の質問項目は次のとおりです。


2. コロナ禍でも有権者が安心して投票に行ける環境の確保について

(1)投票所における新たな感染拡大防止対策についての考えは
(2)期日前投票の推奨で分散投票と投票率向上を図りつつ、一部の日、時間帯に混雑を生じさせないための工夫をどうするか
(3)遠距離の移動自粛期間中における遠隔地居住者への対応をどのように考えているか
(4)新型コロナ療養者の有権者としての権利を守るための対応をどのように考えているか


 昨年3月の大府市長選は無投票だったため、本市の選挙管理委員会にとっては次の衆院選がコロナ禍で投開票事務までをフルスペックで実施する初の選挙ということになります。
 その後も全国各地で執行されてきた数多くの選挙の実例を踏まえながら、有権者が安心して投票に行ける環境の確保にどう取り組むのか、市選挙管理委員会としての見解を尋ねました。

 まず、選挙管理委員会書記長は(1)に対し、投票所における定期的な換気や手指消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保など、今では当たり前となった感染防止対策を投票所においても徹底して行うと述べました。宮下はこれを受け、期日前投票に使用されている市役所2階の会議室でこれまでより広いスペースを確保する、あるいは複数の会場での実施等の検討は行っているのかを尋ねたところ、従来と同じ仕様でも感染対策上の十分な広さは担保できること、 重複投票の防止が課題となることから複数会場での期日前投票はあくまで限定的なものと考えていることが、再答弁の中で述べられました。職員を配置し、必要に応じた入場制限も考えているとのことです。
 また、当日の各投票区の投票所における施設面、設備面の課題の有無についても再質問し、コロナ禍で選挙が執行された他自治体の情報を収集中であること、各施設において課題を洗い出していること、そのうえで想定できるものに対しては必要な対策を講じること、感染防止策を施した標準的なレイアウトを投票管理者に示し、全投票所がその基準を満たしたものとなるよう対策を充実していくことを、しっかりと明言していただきました。

 混雑状況を可能な限りリアルタイムで見える化する、あるいは、これまでの傾向から混雑しにくい時間帯をアナウンスしておくといった事前対応を求めた(2)に対しては、期日前と投票日当日の投票者数の過去データをグラフ化して市公式ウェブサイトやSNS等に掲載し、混雑しやすい日、時間帯を見える化することで分散投票を促すとの答弁があり、これはほぼ満額回答でした。多くの方にとって参考にしやすいものとなることを期待します。
 コロナ禍の今、不在者投票制度を改めて広く周知する必要があるのではないかと尋ねた(3)については、再質問への答弁として、選挙期日によって『広報おおぶ』への掲載が間に合わない可能性があるため、これも市公式ウェブサイトやSNSを活用するとの方針が示されました。

 郵便投票の対象をコロナ療養者に拡大する郵便投票特例法の国会審議でも、公布から施行日までの短さによる周知不足への懸念が示されていましたが、制度そのものを知らなかったことで投票の権利が損なわれるような事態は、決してあってはならないことです。
 来る衆院選に向けた市選挙管理委員会としての対応が、事前の十分な想定に基づいた万全のものとなるよう、課題を早めに整理しながら着実に取り組んでいただきたいと思います。